シンポジウム「各国映像メディアにおける団地表象の比較研究」第3弾開催のお知らせ

 
「各国映像メディアにおける団地表象の比較研究」第3弾
〈団地が戦場になるとき〉

 
日時:2024年3月9日(土)13:00-17:30
場所:早稲田大学戸山キャンパス 36号館681教室
 

プログラム:
13:00~13:40 発表1 本田晃子〈岡山大学准教授〉
「建てることは戦うこと――ソ連映画における団地建設者たち」

13:40~14:20 発表2 今井瞳良〈山形県立米沢女子短期大学講師〉
「戦場になってはいけない空間——日本の団地表象と日常」

14:20~14:30 休憩(10分)

14:30~15:10 発表3 崔盛旭〈明治学院大学非常勤講師〉
「"戦争は日常"——韓国の団地が背負う「要塞」としての宿命」

15:10~15:50 発表4 桑田光平〈東京大学教授〉
「野蛮人の到来?——パリ団地映画」

15:50~16:00 休憩(10分)

16:10~17:30 全体討議
コメンテイター: 大山顕〈写真家、ライター〉

 
概要:
20世紀後半に世界各地で建設された、高度に規格化・工業化された集合住宅、日本でいうところの「団地」は、第二次世界大戦をはじめとする戦災によって住宅を失った人びとに、安価で良質な住宅を大量に供給するという目的をもっていた。そのような意味で、団地は平和の到来や戦後社会のはじまりを象徴する建築空間であったといえる。
しかしその一方で、各国の団地をめぐる表象を精査していくと、そこには様々なかたちでかつての戦争の痕跡や、新たな集団的暴力の萌芽が認められる。現実においても、たとえばウクライナでは軍事施設ではないはずの団地が、しばしば攻撃の標的となっている。一見すると対照的に思われる、戦場という「大量死」の空間と団地といういわば「大量生」の空間は、実はどこかで通じているのではないか。
そのような観点から、今回のシンポジウムでは平和や日常性を象徴する団地という場が、戦場という非日常へと接続され裏返る可能性に注目して、各国の団地表象を比較しつつ議論してみたい。 

 
お問い合わせ先:ahonda★okayama-u.ac.jp ★→@(本田晃子/岡山大学文学部)

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