国際シンポジウム Beyond Ethnocentrism: Rethinking Common Cultures and Spaces in the Former Yugoslav Region 開催のお知らせ
12月に旧ユーゴスラヴィア地域に関する国際シンポジウムが以下のように開催されますので、ご関心のある方はぜひご参加ください。(登壇者のお一人のヴェリコーニャ先生には戦時下のウクライナ文化に関する近著がおありで、英語をはじめとする数か国語に訳されています)
国際シンポジウム
Beyond Ethnocentrism: Rethinking Common Cultures and Spaces in the Former Yugoslav Region
(「民族」を超えて—―旧ユーゴスラヴィア地域と共通の文化空間)
日時: 2025年12月7日(日)13時30分~17時(予定)
場所: 立教大学池袋キャンパス太刀川記念館3階カンファレンスホール(対面のみ)
会場へのアクセス https://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/
報告:
・Beyond Internationalism?: Yugoslavia’s Dilemma over Nationalism and Anti-Imperial Struggles
(国際主義を超えて?——ナショナリズムと反帝国闘争をめぐるユーゴスラヴィアのジレンマ)
門間 卓也(愛知学院大学)
・The Defense of Bosnia-Herzegovina as Moral Commitment: The Bosnian Institute in London
(道徳的な関わりとしてのボスニア・ヘルツェゴヴィナ防衛——ロンドンのボスニア研究所)
ヤスミナ・ガヴランカペタノヴィチ=レジッチ(サラエヴォ大学)
・From Post-Yu to Nu-Yu: Transnational Culture Between Yugo-Nostalgia and Yugo-Futurism
(「Post-Yu」から「Nu-Yu」へ——ユーゴノスタルジアとユーゴ未来主義の間のトランスナショナルな文化)
ミチャ・ヴェリコーニャ(リュブリャナ大学)
コメント:
福田 宏(成城大学)、鈴木 健太(神田外語大学)
使用言語:英語および日本語。同時通訳あり
参加申込:必要。参加無料
参加ご希望の方は下記URLないしQRコードよりお申込みください。
https://forms.gle/AtZ8k4BK8p2sew3p6 (Googleフォーム)
参加の定員 先着100名程度(人数に達し次第、申込を終了いたします)
期限 2025年12月6日(土)17時まで
主催: 科学研究費助成事業・基盤研究(B)「旧ユーゴスラヴィア地域における民族を超えた文化の学際的研究:紛争後30年を経て」
共催: 立教大学大学院社会デザイン研究科、社会デザイン研究所
お問い合わせ先: exyu2021★gmail.com ★→@
趣旨説明:
かつてユーゴスラヴィアを構成した地域には、現在、複数の国家が並ぶ。
1990年代、連邦解体とともに多くの民族が独自の道を歩み、クロアチアやボスニア・ヘルツェゴヴィナなどでは紛争が生じた。それから30年あまり、後継諸国では、民族ごとに分かれた体制が維持される一方、そうした境界を横断したり、迂回したりするような動きも見られる。
では、現地において、また外部のまなざしにおいて、民族中心的な考え方が強調されてきた旧ユーゴスラヴィア地域では、民族を超えうる関係がどのように現れ、いかなる共通の文化や空間が形成されてきたのか。
本国際シンポジウムでは、現地の研究者を招き、社会学、文化研究、歴史学の異なる学問領域の3報告と2つのコメントを提示しながら、この地域における民族を超えた文化を再考する機会とする。
登壇者プロフィール:
・門間 卓也 / 愛知学院大学文学部准教授。専門は歴史学。ユーゴスラヴィアとクロアチアの近現代史を中心に、ファシズムとナショナリズムの問題に関心を向ける。近刊の著書・論文に、『グレーゾーンと帝国——歴史修正主義を乗り越える生の営み』(共編著、2023年)、「東欧から「グローバル・ファシズム」を再考する——戦間期ウスタシャ運動の政治暴力とプロパガンダ」(2023年)など。
・ヤスミナ・ガヴランカペタノヴィチ=レジッチJasmina Gavrankapetanović-Redžić / サラエヴォ大学(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)美術アカデミー准教授。専門は美術・芸術、文化研究。芸術のみならず、記憶、アイデンティティ、戦争や戦時暴力など、芸術文化と社会の関係を扱う。近刊の論文に、“In the Shadow of Genocide: Mothers of Srebrenica and New Social Power” (2023)、“Enjoy Sarajevo: Coca-Cola, Material Culture and the Siege of Sarajevo”(2022)など。
・ミチャ・ヴェリコーニャMitja Velikonja / リュブリャナ大学(スロヴェニア)社会科学部教授。専門はカルチュラル・スタディーズ。近年の中東欧やバルカンの政治イデオロギー、サブカルチャーと都市文化、反体制芸術、集団的記憶、ポスト社会主義のノスタルジアなど、幅広い領域を研究対象とする。近刊の著書として、Post-Yugoslavia (2014)(共編著)、Post-Socialist Political Graffiti in the Balkans and Central Europe (2020)、Ukrainian Vignettes: Essays on a Culture at War (2025)など。
・福田 宏 / 成城大学法学部教授。専門は国際関係論、中央ヨーロッパ諸国の政治。近刊の著書・論文に、「東欧のロック音楽と民主主義」(2023年)、『「みえない関係性」をみせる』(「グローバル関係学」第5巻、共編著、2020年) など。
・鈴木 健太 / 神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部准教授。専門は歴史学、ユーゴスラヴィア現代史。主な著書に、『アイラブユーゴ——ユーゴスラヴィア・ノスタルジー』(共著、全3巻)、『ユーゴスラヴィア解体とナショナリズム——セルビアの政治と社会(1987-1992年)』(2022年)など。
タイムテーブル(13時30分〜17時):
13:30 – 13:40 開会、趣旨説明
13:40 – 14:10 門間報告
14:10 – 14:40 ガヴランカペタノヴィチ=レジッチ報告
(14:40-14:50 休憩)
14:50 – 15:10 ヴェリコーニャ報告
15:10 – 15:25 福田コメント
15:25 – 15:40 鈴木コメント
(15:40-15:55 休憩)
15:55 – 16:55 質疑・応答、全体討論
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