日本ロシア文学会事務局
〒162-8644
東京都新宿区戸山1-24-1
早稲田大学文学学術院
坂庭淳史研究室内
日本ロシア文学会事務局

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Fax: 03-3203-7718(共用)
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学会HPの旧版
(2004年2月/2010年5月)は
次のURLからご覧頂けます。
http://yaar.jpn.org/robun/

会長よりご挨拶

沼野充義(東京大学)


2009年10月、新会長に選ばれたとき、とっさに思ったのは、私のような若僧ではとても務まらないのでできることなら辞退したい、まだ「上がり」にはなっていないはずなので、もうちょっとの間、磨り減りかけた脳みそをふりしぼってでも現役の研究者・教師でいたい、ということでした。

しかし、大学における人文系の学問が劣勢に追い込まれ、「国際化」という掛け声がますます喧しくなっていくのに、英語以外の外国語や外国文学全般を研究することの意義がかえって社会的に軽視されていくこの時代であるだけに、日本ロシア文学会のような「少数派」の――絶滅危惧種とは申しませんが――ディシプリンを頑固に守ろうとする学会の会長をお引き受けすることは、やりがいのある大事な仕事に違いない、と思い直した次第です。

そこで、これまで一人だった副会長を二人に増やすこととし、尊敬する先輩のロシア文学研究者、諫早勇一先生、望月哲男先生のお二人に副会長を新たにお願いし、幸い、快諾していただきました。事務局の面倒な仕事をいつも真摯かつ誠実にこなしてくれる頼もしい事務局長の寒河江光徳さんと、この副会長のお二人によって構成される、新たな力強い執行部とともに、日本におけるロシア語ロシア文学教育・研究の発展のために少しでも貢献できれば、喜びこれに過ぎるものはありません。

私としては、これまでの先人たちの苦労と実績の上に立って、日本ロシア文学会を発展させ、さらによいものにしていくために、三つの方針を掲げたいと思います。

(1)学会を開かれたものに――組織的にも、社会的にも、国際的にも。
学会を内側にも、外側にも開かれたものにしたいと思います。内側にというのは、組織上の問題になりますが、学会内の各種の組織や構成員の間の風通しをよくし、自由にオープンで活発なコミュニケーションが行なわれる場を目指したいということです。

さらにもっと重要なのは、外に向かって開かれた学会を目指すことです。ロシア語ロシア文学の教育・研究の重要性を社会に向かってアピールし、様々なイベントや啓蒙活動を通じて、ロシア語ロシア文学の魅力を知ってもらい、会員の間だけに閉ざされた学会から一歩外に出ていく努力が必要だと思います。

さらに、世界に目を向ければ、国際的にも開かれた学会を目指すのは当然のことです。英語を中心としたグローバリゼーションの時代だからこそ、私たちはそういう一言語集中的ではない国際的な学問のコミュニティを、ロシア語ロシア文学研究を通じて作っていこうではありませんか。ロシア、欧米、そしてアジアのロシア研究者ともっと積極的に交流し、対話と行き来を重ねていくことが大切です。

(2)学会にさわやかな風を。
学会の研究発表会の場を見ると、もう長年の間、大学院生を初めとする若手の研究者が中心になっています。実質的にロシア文学会の学術的活動を支えているのは、こういった若手研究者であると、私たち年長者は率直に認めるべきでしょう。しかし、そういう若手研究者の声が学会運営にはまだ十分に反映されていないようです。また役員等の構成を見ると、女性がまだアンバランスに少ないのが現状です。役員の若返りと女性の増加を通じて、学会にさわやかな風を吹き込みたいものです(「若けりゃさわやかなのか?」「女性が増えれば本当にさわやかになるのか?」などという茶々は入れぬよう)。

(3)学会をわくわくできる場に。

最後に強調しておきたいのは、学会は何よりもまず学問的な刺激と魅力の場であるべきだということです。もしも学会が単に研究者の業績つくりの場であったとしたら、なんとも寂しいことではありませんか。参加して「ああよかった」と心から思ってもらえるような学会、決して安くはない会費の元がとれてお釣りがくるくらい学問的に面白く中身のある学会を目指そうではありませんか。わくわくできなかったら、学会ではありません。

これら三つの方針が、どこかの国の政治家たちのマニフェストのように空疎なものにならないよう、会員の皆さんとともに真剣に、しかし楽しく、頑張っていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。

2010年4月18日

(追記 この挨拶はまず日本語で書きました。外国語では表現しにくい日本的な表現を故意にたくさん使っています。これをどのようなロシア語に訳すことができるでしょうか。近日中にアップされるロシア語訳にご期待ください。)


副会長よりご挨拶

諫早勇一(同志社大学)
望月哲男(北海道大学)


このたび副会長を拝命しました諫早・望月です。「フレッシュ」を看板にする新執行部には似つかわしくないロートルコンビですが、透明性の高い「開かれた」学会つくりのために、沼野会長を支えて努力したいと思っていますので、会員みなさまの暖かいご支援をお願い申し上げます。