三谷惠子新会長よりご挨拶

 

前会長報告とご挨拶 望月哲男

 
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2019年全国大会を終えてー2018/19年度の総括とともに 会長 三谷 惠子

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2019年11月1日

2019年の日本ロシア文学会第69回定例総会・全国大会は、10月26日、27日の2日間、早稲田大学国際会議場にて開催されました。大会前日にはプレシンポジウムとして、中世ロシアにおける「正しさ」をテーマとした講演が行われ、朝からの大雨にもかかわらず、70名ほどの聴衆が集まりました。ロシア語の講演に日本語通訳がついたこともあり、講演後には活発な質疑応答も交わされました。文化依存の概念としての「正しさ」は、時代や社会とともにその定義も実践の形も変化しますが、足の負傷にもかかわらず松葉杖とともに来日し講演してくださったアレクサンドル・ボブロフ氏(プーシキン館)の姿は、困難な中でも責務を誠実に果たすという、人間にとって普遍的な正しさのあり方を示していたように思います。

26、27日には、3会場を使用しての研究発表会、学会大賞受賞記念講演、そして総会が行われました。今大会では、国際参加枠でロシアから来日した3名を加え、合計31の個別発表、7つのワークショップがプログラムに並びました。ワークショップの一つは英国シェフィールド大学のエフゲーニー・ドブレンコ氏を中心とした企画で、本学会の国際化が着実に進んでいることを実証するものでした。2日目最後のワークショップの終了が夕方5時、最終的な参加者総数288名(うち会員222名)と、本大会は過去最大級といってもよい盛会となりました。人数だけでなく、発表のテーマも、中世から現代までの文学や思想、芸術、言語、フォークロアなど多岐にわたり、2日間を通して会員の研究フィールドの広がり、また学際的アプローチの発展が示されたといえるでしょう。26日午後にはまた、今年度の学会大賞受賞者である佐藤昭裕京都大学名誉教授による大賞受賞記念講演があり、『ロシア原初年代記』の読み方についての貴重な講演を聞くことができました。じっくりテクストに向き合い、一つ一つの語の意味やテクストの中でのつながりを考えるという、語学・文学に共通した研究の基本姿勢の大切さをあらためて感じさせられました。本大会の会場を提供してくださった早稲田大学の関係者各位、また本大会の実施に尽力くださった方々に感謝いたします。

26日の総会では、2018/19年度の決算と2019/20年度の予算、また2019〜2021年度の理事会・委員会メンバーの承認が審議されました。本学会はここ数年、かなり深刻な収入減の問題を抱えていましたが、これは会費未納分が溜まっていたためと判明し、督促を行った結果200万円を超える増収となりました。ともかく危機的状況は脱したことになります。本会の会計年は、4月開始の学年暦などとずれるため、「うっかり忘れた」「払ったつもり」という方が少なくなかったと思います。今後も事務局から、会費未納の会員の方へ定期的に督促を行い(借金取りのようで気がひけますが)収入の確保に努めていく方針でおります。

学会の規約、内規に関しても変更がありました。一つは学会誌編集委員の選出に関わる内規の変更で、これまでの支部選出方式を廃止し、他の委員会と同じように理事会による委嘱とすることとしました。編集の公平性を確保しつつ、支部への過剰な負担や偏りをなくすための措置です。また、長年本学会に設置されていたロシア語教育委員会を拡大改組し、あらたに「社会連携委員会」を設置することも決まりました。ロシア語教育研究のみならず、本学会の会員が専門とする諸研究分野で、他の学会や団体、組織などと連携して活動を行うための委員会という位置づけとなります。

2018/19年度の学会関連行事としては、第10回スラブ・ユーラシア研究東アジア大会が6月29、30日の2日間、東京大学本郷キャンパスを会場に実施されたことをご報告しておきましょう。本学会が会員となっているJCREESが主催者となり、日本、韓国、中国などからスラブ・ユーラシア地域をフィールドとする人文・社会系の研究者が200名以上集まり、熱心な議論と交流が行われました。来年2020年8月にはカナダのモントリオールでICCEES本大会が開催されます。こちらは11月はじめの現時点でまだエントリーを受け付けております。また若手を中心とした旅費支援の制度もできました。学会HP、またJCREESのHPに情報が掲載してありますので、ご覧ください。

2019年の夏から10月にかけて、日本列島はまたも豪雨や台風の被害に見舞われました。台風15号や19号では、停電や交通機関の停止などで不自由な思いをされた会員の方もいらっしゃることでしょう。深刻な被害に遭われた全国の方々に本学会からお見舞いを申し上げるとともに、8月末の九州北部豪雨、9月の台風15号、そして10月の台風19号で被災された会員の方には、2019/20年度の会費免除の措置をとることも総会で承認されました。該当する方は、事務局までお申し出ください。

来年2020年の全国大会は第70回という節目の大会となり、大阪大学での開催を予定しています。本学会の活動のさらなる活性化のためにも、みなさん積極的にご参加ください。総会で承認された新理事会メンバーで、これからの2年間、学会を運営していきたいと思います。会員各位のご協力をお願いいたします。

 

2018年のロシア文学会(第68回大会報告をかねて) 会長 三谷惠子

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2018年のロシア文学会全国大会は、10月26日(金)のプレシンポジウムを皮切りに27日(土)、28日(日)と、名古屋外国語大学を会場として開催されました。

プレシポジウム『カタストロフィの想像力とロシア文化』では、作家の平野啓一郎さんによる記念講演、また亀山郁夫名古屋外国語大学学長ならびに本学会員の中澤敦夫氏、乗松亨平氏の3名によるシンポジウムが行われました。平日夕方の開催にもかかわらず150名ほどの聴衆が集まったのは、講師陣の豪華な顔ぶれのためばかりではなく、「カタストロフィ」という、さまざまな意味で今日的な問題がテーマであったということにもよるでしょう。
 

2018年のロシア文学会(第68回大会報告をかねて) 会長 三谷惠子

PDF版

2018年のロシア文学会全国大会は、10月26日(金)のプレシンポジウムを皮切りに27日(土)、28日(日)と、名古屋外国語大学を会場として開催されました。

プレシポジウム『カタストロフィの想像力とロシア文化』では、作家の平野啓一郎さんによる記念講演、また亀山郁夫名古屋外国語大学学長ならびに本学会員の中澤敦夫氏、乗松亨平氏の3名によるシンポジウムが行われました。平日夕方の開催にもかかわらず150名ほどの聴衆が集まったのは、講師陣の豪華な顔ぶれのためばかりではなく、「カタストロフィ」という、さまざまな意味で今日的な問題がテーマであったということにもよるでしょう。
 

三谷惠子 新会長よりご挨拶「さらに前へ―ひるまず、けれどしなやかに」


日本ロシア文学会会員のみなさま、こんにちは。平成29年10月14日上智大学で開催された日本ロシア文学会総会で新たに会長に選出されました、三谷惠子です。長い伝統をもつ本学会の会長という思いもよらぬ大役を仰せつかり、その責任の重さをひしと感じています。

4年前に望月哲男前会長が会長に就任してから、日本ロシア文学会は、その前の沼野充義元会長の掲げた“開かれた学会、魅力ある学会”という路線を継承し、いっそう活気ある学会へと発展しました。全国大会は毎回盛況で、多様な研究発表と会員の活発な意見交換の場となり、とくに若手の方々の堂々とした発表ぶりは驚くばかりです。学会誌関係でも、大平陽一編集委員長の発案のもといくつかの改正が行われ、『ロシア語ロシア文学研究』はこれまで以上に学術雑誌として充実したものになりました。また、野中進現事務局長が国際交流委員長であったときに提案された全国発表大会での国際参加枠も、いまだ試行錯誤の段階であるとはいえ本学会大会の中に定着しつつあります。学会ホームページは古賀義顕広報委員長の取り組みのおかげで、つねにさまざまな情報が更新される状況になっています。このほかここに直接お名前をあげることのできない多くの会員の協力によって、学会の活動は今日に至っています。しかしそのいずれも、望月前会長のみごとな采配ぶりが背後になければ実現できなかったであろうことは間違いありません。
 

2017年のロシア文学会(前会長報告と挨拶) 望月哲男


おかげさまで2017年もロシア文学会は順調な活動をしてきたように思います。新しい取り組みとして、三谷惠子副会長の企画による学会主催第1回公開シンポジウム「ロシア文化、その魅力と鑑賞法」が7月8日に行われ、160名を超える聴衆を得て成功裏に終了しました。また中村唯史副会長を中心にしたロシア文学大事典WGが発足し、将来の世代のモデルとなるような事典の編纂に向けて、活発な活動を開始しています。もちろん平素の研究・教育活動や出版などにおける会員の皆様の活発なご活躍ぶりは、学会ホームページその他からもうかがえるところです。最近ではたとえば、会員の澤田和彦さんがゴンチャローフ記念国際文学賞を受賞されたこと、上智大学の村田真一さんがザポロージエの古典私立大学から栄誉教授の称号を得られたこと、野町素己さんが日本学術振興会賞と日本学士院学術奨励賞をダブル受賞されたなど、皆で喜ぶべき朗報も続々と聞こえます。
 

枠を広げて:札幌での第66回大会を振り返って 学会長 望月哲男


このたび北海道大学で行われた日本ロシア文学会第66回大会(2016年10月22・23日)は、研究発表会の風景の刷新という意味で、記憶すべき催しとなりました。

一番の特徴は、昨年度から導入された国際参加枠での発表者の増加で、前回大会ではロシアからの1名だけだったこの枠での発表者が、今回ロシア、韓国、台湾から計8名と一挙に増えました。その他企画パネルへの参加者も含めると、国外からの大会参加者は総計11名に上りました。国内の会員による個別発表や企画パネルもきわめて多く、結果的に、個別発表総数48、企画パネル数4(ブロック数計23)という規模になりました。昨年度は個別発表総数29、企画パネル数2でしたので、7割ほど発表数が増えた計算になります。

 

2015年のロシア文学会(11月大会報告をかねて) 学会長 望月哲男


2015年には、われわれロシア文学会の活動に関連して、いくつかの記念すべき出来事がありました。

6月6日には、日本のスラヴ・ロシア言語文化研究の発展と制度化に多大な貢献をされ、1975年から81年までロシア文学会会長を務められた木村彰一先生の生誕100周年記念シンポジウムが、日本スラヴ学研究会とロシア文学会の共催で行われました。「師としての木村先生」「今に生きる木村先生」という二つの切り口から、研究者及び教師としての先生の姿勢と、そのお仕事の大きな意味について、熱気に満ちた意見交換がなされました。
 

> 2015年のロシア文学会(11月大会報告をかねて)

望月哲男(北海道大学)


2015年には、われわれロシア文学会の活動に関連して、いくつかの記念すべき出来事がありました。

6月6日には、日本のスラヴ・ロシア言語文化研究の発展と制度化に多大な貢献をされ、1975年から81年までロシア文学会会長を務められた木村彰一先生の生誕100周年記念シンポジウムが、日本スラヴ学研究会とロシア文学会の共催で行われました。「師としての木村先生」「今に生きる木村先生」という二つの切り口から、研究者及び教師としての先生の姿勢と、そのお仕事の大きな意味について、熱気に満ちた意見交換がなされました。

 

> 学会長からのご挨拶

望月哲男(北海道大学)


日本ロシア文学会は、ロシア語・ロシア文学をはじめ、ロシアの文化にかかわる様々な領域を専門とする者たちの組織です。日本におけるロシア文化研究の発展を中心目的としていますが、その活動は狭い意味での学問研究ばかりでなく、教育、翻訳・紹介、普及、交流など、多様な領域にわたっています。会員数は2013年12月現在476名。決して大きな学会とは言えませんが、二葉亭四迷や昇曙夢などの翻訳・紹介を通じてゴーゴリ、ツルゲーネフ、ドストエフスキー、トルストイらの作品が明治文壇に大きな影響を与えて以来、ロシア語・ロシア文化の受容や研究が脈々と現在まで続いていることを物語る、意味深い数字だと思います。

 

哀悼


日本ロシア文学会を代表して、このたびの東日本大震災の犠牲者の皆さまへの深い哀悼の意を謹んで表明させていただきます。私たちが自分の専門的能力や知識を生かしてできることは残念ながらわずかですが、それでも、私たちはひとりひとりが自分にできることを通じて、被災者の皆さまの支援と日本の復興のために尽していく覚悟を固めています。

また、ロシアの数多くの同僚や友人たちからだけでなく、ほとんど世界中の同僚の皆さまから寄せられた温かい激励の言葉に対して、厚くお礼を申し上げます。「私たちは皆あなたたちといっしょです」という単純な言葉がこれほど人間的に大事な意味を持つということを私たちは初めて知り、その連帯の気持ちに強く打たれています。


   2011年3月19日
   日本ロシア文学会会長 沼野充義

 

会長よりご挨拶

沼野充義(東京大学)


2009年10月、新会長に選ばれたとき、とっさに思ったのは、私のような若僧ではとても務まらないのでできることなら辞退したい、まだ「上がり」にはなっていないはずなので、もうちょっとの間、磨り減りかけた脳みそをふりしぼってでも現役の研究者・教師でいたい、ということでした。
 しかし、大学における人文系の学問が劣勢に追い込まれ、「国際化」という掛け声がますます喧しくなっていくのに、英語以外の外国語や外国文学全般を研究することの意義がかえって社会的に軽視されていくこの時代であるだけに、日本ロシア文学会のような「少数派」の――絶滅危惧種とは申しませんが――ディシプリンを頑固に守ろうとする学会の会長をお引き受けすることは、やりがいのある大事な仕事に違いない、と思い直した次第です。

 

掲載依頼・情報の窓口
 

第六回日本ロシア文学会大賞
受賞記念講演
佐藤 昭裕
(京都大学名誉教授)



 

関西支部 会報
を掲載しました。
関西支部会報>


 
2019年度(第69回)全国大会研究発表募集及び旅費補助申請は2019年6月30日をもちまして締め切りました。
 
 
学会事務局メールの不調について
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